東千賀展―動体の静止態・静止体の動態Ⅱ

 

HIGASHI CHIKA EXHIBITION
2018(平成30)年2月3日(土)~22日(木)
正午~午後6時 日~火曜休廊 入場無料

「線の構成はいつも静であって動、動であって静でなくてはならぬ/変化と統一とが、あざなえる縄の如く運行するものであるとも云へる/音楽にしろ絵画にも建築にも、原理は共通だ」(村上華岳)。「九十以上生きて、線一本引いて死のう/あると思えばあり無いと思えば無い線を、一生おいかけていなければ/デッサンこそ最後までの目的である、全てがデッサンにかかっている」(櫻井陽司)。華岳や櫻井に深い感化を受けた東さんの仕事は、線の求道者の其れである。一見、消えて無くなりそうな線が、しなやかさを纏っている。「探しながら最後は消えていくような、そして消えた後で形があらわれてくるような、そういうミケランジェロのデッサンも好きです」(東千賀)。消失ゆえにあらわれる。在るとか無いとかいう二元的な捉われ方を超えて、線がそのままにある。有限の枠に囲まれた絵画は、其のような線によって、無限へと向かう。死して亡びざるものを、引き寄せる。(画廊主)

 

sakurai yoshi

 

sasaki makoto

 

higashi chika

 

[不合理ゆえにわれ信ず]展