神谷ふじ子展

 

 

2017年10月30日(月)~11月5日(日)
11:00~18:00 最終日は17:00まで

「進歩」というものが我々から「死」を遠ざけ、同時に「生」の灯に影を落としていないだろうか。むしろ、すぐ隣にある「死」と親しかった我々の「生」はかがやき、そこから生まれた美がかがやいていた。神谷ふじ子の彫刻におけるうつろいゆく時、或いは「死」たる銅板の腐蝕、緑青の重なりは、七宝焼という「生」の片影と一体となり、あらわれたフォルムの魂鎮めをしている。魂を振い起こす「たまふり」のために捧げられつつ。ミケランジェロ最晩年の作「ロンダニーニのピエタ」に神谷は深い啓示を受け、その未完の永遠性を日本人としての自然観と共振させることで、非時間への端緒を開こうとする。生きるゆえの「死」への想い、よみがえり・・。彫刻家は「いのち」に殉じようとしている。(廊主)

 

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神谷ふじ子 略歴

長野県生まれ

女子美術短期大学造形科図案教室卒業

1984 北海道七宝作家協会展 最優秀賞受賞

1996 公費留学イタリア・フィレンツェ(彫刻・彫金研鑽)

1999 二紀展奨励賞受賞 '08同人賞 '10退会

2007 日仏現代美術展 最優秀作家賞受賞

2011 日本芸術センター第3回彫刻コンクール審査員賞受賞

   東京芸術センター日本現代美術館に作品収蔵

2013 パリ・ギャラリーサテライト シナジー展

2015 友情の絆展 世田谷美術館

2016 現代日本彫刻作家展 東京都美術館

現在 日本美術家連盟会員

   金属造形工房 FUJI主宰

   女子美術大学アートセミナー講師

 

「美術の窓」(生活の友社)12月号の展覧会評に掲載されました。

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